井ゲタ竹内|味付もずく・淡塩さばなどの製造販売

もずくの種類と特徴

「糸もずく」「太もずく」「恩納もずく」の違い

  • 私たちが食べているもずくは、大きくわけて「糸もずく」と「太もずく」の2つあります。
  • 糸もずくが成長して太もずくになるの? とのお問い合わせがありますが、全く違う種類の海藻です。
  • 糸もずくは、分類は「モズク」で、山陰沿岸や能登半島に自生します。細いもずくの表面にヌメリがあり、つるつるっと口当たりがなめらかなのが特徴です。

  • 太もずくは、分類を「オキナワモズク」といい、沖縄など南西諸島固有のもずくで、本土ではほとんど見られません。太いもずくの中にヌメリがあり、コリコリッとした歯ごたえがあるのが特徴です。
  • 太もずくは繊維の中にヌメリを蓄え、新鮮な完熟太もずくは歯切れがよく、ヌメリも豊富です。
  • 糸もずくも太もずくもぬめり成分は多いですが、特に糸もずくは、太もずくにくらべてもそのぬめり成分が格段に多いのが特徴です。

  • 「恩納もずく」は、恩納村漁協でしか栽培されていない新しい品種で、「糸もずく」の系統の品種になります。「糸もずく」と「太もずく」のいいとこどりをしたような特徴があります。
    「糸もずく」のようになめらかでツルツルしていながら、「太もずく」のようにしゃきしゃきっとした食感が特徴です。
  • 「糸もずく」と「太もずく」「恩納もずく」の色味は、生育環境によって大きく変化します。また、色を基準とした品質の差は付けられません。したがって、それぞれの品種ごとの「らしい色」は、定義できないのが現実です。

左:糸もずく 右:太もずく 前:恩納もずく





糸もずくの特徴

糸もずくは、とろっ、つるつるっと口あたりなめらか。
細いしなやかな繊維に、のど越しの良い食感が特徴です。

  

  

糸もずくプロフィール

    

代表的な呼び名 もずく、モズク
もづく、モヅク
分類 植物界褐藻植物門褐藻綱
ナガマツモ目モズク科モズク属
学名 Nemacystus decipiens
(Suringar) Kuckuck, 1930
特徴 糸のように繊維は細く
繊維は細かい枝状に分かれて
おり、ヌメリが多くなめらか
収穫時期 1~3月頃
※成長させすぎないで
収穫するのがポイント
食感 細いもずくの表面にヌメリが
あり、つるつるっと口当たり
がなめらかなのが特徴です。

  

そもそも糸もずくとは?

 

  • 糸もずくは、そもそも日本で古より親しまれてきたモズク(水雲、海蘊、藻付、海蘊)のことで、別名でイトモズクと呼ばれています。

  • 糸もずくは、分類は「褐藻綱ナガマツモ目モズク科モズク属」で、そもそも分類上、「もずく」とは「糸もずく」のことを指します。

糸もずくの歴史

  • 平安中期に記された「延喜式」に記された「毛都久」や、「歳時記」で春の季語となってる「海雲(もづく/もずく)」は、ホンダワラなどの海藻類に着生して生育する特徴から「藻付く」と名付けられたと考えられ、その性質から「糸もずく」の事を指すと考えられています。

  • 糸もずくは山陰沿岸や能登半島に自生しており、井ゲタ竹内は、1970(昭和45)年から、隠岐の島産糸もずくを使用し、商品化を始めました。井ゲタ竹内は、当時から、日本古来より「藻付く」「海雲(もづく)」として慣れ親しまれたモズク科モズク属の「正真正銘のもずく」である糸もずくを大切にし、こだわってきて今に至ります。

糸もずくの魅力はまだまだ沢山

  • 糸もずくの繊維は細く、細かい枝状に分かれており、その細い繊維の周囲にたくさんのぬめり成分を持っています。顕微鏡で見ると、枝に細かい実がなっているような感じで液胞があり、その液胞中にぬめり成分がたくさんあるので、お口に含むとつるつるっと口当たりがなめらかなのが特徴です。

  • もずくのぬめりのもとになっている成分がフコイダンで、水溶性食物繊維の一種です。健康との関係でとても注目されている成分です。

  • 「糸もずく」と「太もずく」はとても似ていますが、実は全く違う種類の海藻です。
     ※「糸もずく」の分類は、ナガマツモ目モズク科モズク属、「太もずく」の分類は、ナガマツモ目ナガマツモ科オキナワモズク属です。

  • 糸もずくは本土でも天然の収量はとても少なく、とても繊細な品種のため、養殖にも高い技術が必要で、 収量も多くはありません。なので「希少なもずく」といわれています。

プレミアムもずく(糸もずく) 商品食感

とろり、さらさら、つるつるっと、飲み干すように、なめらかな口当たりをおたのしみください。

糸もずく栽培プロセス

①種培養(8月)

②網セット(
9月)

③種付け(
10月)

④中間育成(
11月)

⑤本張り(
12月)

⑥収穫(海中)(海上)
(1~3月)

⑦種確保(2~3月)

⑧種保存(4~7月)





「糸もずく」について恩納村漁協の方に聞いてみました


糸もずくですけれども、沖縄県内の漁協で栽培している組合さんは数えるくらいしかないのですよ。もずくの全国のシェアの98パーセントが沖縄県産ですけれども、そのなかに占める糸もずくは、非常に低く1割より少ないパーセンテージの希少なもずくになります。その中でも私たち恩納村漁協が非常に大きなシェアをしめているので、シェアのトップということになります。

糸もずくは非常に喉越しの良い、とても美味しいもずくです。糸もずくは、ある程度時間がたって古くなってしまうと潤いを失って、ゴワゴワとしてしまい食感が悪くなってしまうのです。そういった過熟=美味しい時期を通り越してしまったもずくは、刈りません。しっかりと美味しい状態のものだけ、しっかりと気をつけて収穫します。美味しいもずくを届ける、ということが大切なので、ただ獲れればいいということではなく、漁師さんもしっかり、そろそろ収穫期だな、という頃合いを絶対に見逃さないように気をつけながら収穫を行っています。ですので、一番美味しい状態の喉越しの良いもずくが獲れているのかな、と思います。

実は糸もずくは、寒い時にしかできないのです。水温が低下しないともずく類は、養殖ができないのです。その中でも糸もずくは適正水温が低く必ず水温が下がらないと糸もずくの生産ができません。その次に、恩納もずく、そして最後に太もずく、、、、という順番で、生産計画を立てております。

だいたい概ね10月に、糸もずくの種付けを行います。水温がしっかりと下がる、1月から収穫が始まります。概ね3月くらいまでに収穫を終えて、その次に、恩納もずくの収穫ができ、およそ4月くらいに、太もずくの収穫が始まります。時期がかぶりつつもありますけども、ちょっと時期をずらしながら、3品種、または2品種、その年によって、生産計画によって、ちょっと前後するんですけども、2品種か、3品種は、毎年養殖しています。





太もずくの特徴

太もずくは、繊維がコリコリッ、しゃきしゃきっとした歯ごたえがある食感。
しっかりした歯ごたえと、心地よいとろみ感が特徴です。

太もずくプロフィール
         
代表的な呼び名 オキナワモズク、オキナワモヅク、
本モズク
分類 植物界紅藻植物門褐藻綱
ナガマツモ目ナガマツモ科
オキナワモズク属
学名Cladosiphon okamuranus
Tokida 1942
特長 太くしっかりした繊維が特徴
太い繊維の中にヌメリを蓄え
る新鮮な完熟太もずくは歯切れ
がよく、ヌメリも豊富。
収穫時期 3~6月頃
食感 コリコリッ、しゃきしゃきっ
と した歯ごたえがある
食感が特徴です。
そもそも太もずくとは?
  • 太もずくは、分類がナガマツモ目ナガマツモ科オキナワモズク属であり、「オキナワモズク」のことを指します。沖縄など南西諸島固有の品種で、本土ではほとんど見られません。
  • 太いもずくの中にヌメリがあり、コリコリッとした歯ごたえがあるのが特徴です。太もずくは繊維の中にヌメリを蓄え、新鮮な完熟太もずくは歯切れがよく、ヌメリも豊富ですが、糸もずくに比べると、そのぬめり成分は少ないです。
  • 糸もずくが成長して太もずくになるの? とのお問い合わせがありますが、全く違う種類の海藻です。
  • 「糸もずく」と「太もずく」はとても似ていますが、実は全く違う種類の海藻です。
     ※「糸もずく」の分類は、ナガマツモ目モズク科モズク属、「太もずく」の分類は、ナガマツモ目ナガマツモ科オキナワモズク属です。
太もずくの歴史
  • 国内で流通するいわゆる「もずく」の多くがオキナワモズクの「太もずく」になります。1970年代なかばに養殖が始まり、今ではもずく、モズクといえば「太もずく=オキナワモズク」を指すようになりました。
  • 太もずくは、サンゴ礁に囲まれた礁池 (イノー)に生育し、サンゴ礫、石、海草、貝殻、杭や鉄筋などに着生します。糸もずくは海藻であるホンダワラ類(褐藻綱)に着生しますが、太もずくは他の海藻に着生しません。
  • 南西諸島では太もずくはで古くから食用とされており、酢の物や天ぷら、味噌やピーナッツ和えとして食べてきました。
  • 琉球王府の御医師である渡嘉敷親雲上通寛が、尚灝王の命を受け清朝時代の中国北京に学び、1833年に記したとされる食医学書「御膳本草」には、太もずくについて以下の記載があります。
  • 「すのりは海蘊(カイウン)也。香味䶢〇く毒なし。惆喉(のどの痛み)の結気(フサガリ)を散し、瘤癭(グロイ:えいりゅう)を消し、水を下し攻能とくに同し」とある。

    意味:すのりとは海蘊(カイウン)=もずくのこと。味は塩漬けしているので塩辛く、毒はない。のどの痛みからくる気道の塞がり?を散らし、瘤(こぶ)を消し、下痢の効能はとくに同じだ。

    ※琉球大学 琉球・沖縄関係貴重書類デジタルアーカイブ サイト 『御膳本草 (中城本)』阪巻・宝玲文庫(ハワイ大学所蔵) 参照

もずくの極(太もずく) 商品食感

とろっしゃきしゃきしゃき“食べるもずく”をお楽しみください

太もずくの栽培プロセス

①種培養(9月)

②網セット(
10月)

③種付け(
1112月)

④中間育成(
1月)

⑤本張り(
2月)

⑥収穫(海中)(海上)(
36月)

⑦種確保(
4~5月)

⑧種保存(7~8月)




「太もずく」の栽培について恩納村漁協の方に聞いてみました

太もずくはもともと沖縄に合った品種です。栽培で注意しているのが6月の梅雨時期。もう梅雨が怖い。雨がいっぱい降り、真水がかたまると、もずくが溶けてしまうのですよ。それから台風が来たら一発でアウト。収穫できる時期は長いのですが、自然任せのところがあるので台風が来るまでには収穫を終わらせてしまわないといけない。これが難しいところですよね。台風だけは、来てもどういう進路を通るかわからないけど、用意はしておかないと。台風が来たらとんでもないですから。

栽培のポイントは、自然(天候)次第なので、とにかくいい時期に育てないと。慌てて急がず、さっさと終わらす。結構のんびりしてしまうのですけれど、太もずくの収穫の最後は決まってないけど、いきなり台風が来てしまうのでそれを見越して収穫時期の調整をちゃんとやっておかないと困ることになります。





恩納もずくの特徴

恩納もずくは、食べると、つるっじゃくじゃくっという感じです。
歯ごたえがあり、うまみとぬめりが非常に強いのが特徴です。

  

恩納もずくプロフィール
                 
呼び名 恩納もずく
分類 植物界褐藻植物門褐藻綱
ナガマツモ目モズク科
※属名は研究者によって見解が異
なり、まだ確定はしていません。
学名Nemacystus
decipiens,
Onna-1 strain
Nemacystus decipiens,Onna-1 strain
 ※学名の記載は、
www.nature.com/scientificreports
の記載を参照
特徴 「糸もずく」と「太もずく」の
いいとこどりをしたような
新品種。ぬめりが強く、シャキ
シャキッとした歯ごたえのある
このもずくは沖縄県恩納村だけ
で養殖されています。
収穫時期 3~4月頃
食感 ヌルヌル、シャキ
シャキした歯ごたえが
ある食感が特徴です。
登録品種名 恩納1号
※品種登録:2011年7月4日
そもそも恩納もずくとは?
  • 「恩納もずく」は、恩納村漁協でしか栽培されていない新しい品種で、「糸もずく」と「太もずく」のいいとこどりをしたような特徴があります。「糸もずく」のようになめらかでツルツルヌルヌルしていながら、「太もずく」のようにしゃきしゃきっとした食感が特徴です。

  • 恩納もずく(恩納1号)は、恩納村漁協の生産者が2006年に発見し、2011年に登録された糸もずくの品種です。 もずくやワカメなどの褐藻類としては、はじめて農林水産省にて品種登録されました。(登録2011年7月4日/登録番号208525号)。

  • 繊維の長さは長く、繊維の太さは糸もずくと太もずくの中間くらい。枝はそれほど多くはなく、繊維の褐色は濃く、軸は柔くなめらか。ぬめりは多く、収穫期は3~4月と遅い。

  • 繊維の太さや色は個体によって差があり、個体や生育環境によって太さや色がちがいが生じます。

  • 恩納もずくの旨味は強く、海中でもずくの栽培中に魚が最も好んで食べる品種でもあるようです。他の品種のもずくと同時に栽培していても、恩納もずくを選んで食害しているようです。

恩納もずくの歴史
  • 偶然にも生産者が今までにない、糸もずくでもなく、太もずくでもない容姿の “もずく” を見つけてきたのがはじまりでした。

  • そのもずくを持ち帰り、沖縄県恩納村の栽培担当がそれを調査、新種があることを発見。10年以上栽培方法を研究し、今に至ります。

  • 高水温適応性は弱く、生産量が安定せず少量しか生産できていませんでしたが、種の保存技術の開発や井ゲタ竹内と生育期間などによる品質評価を繰り返し、お客様に自信を持ってお届けできる品質の恩納もずくの生産方法を確立をすることができました。

  • 現在「恩納もずく」は、沖縄県恩納村でしか栽培されておらず、収穫量は、沖縄のもずくの生産量の1%にも満たない、非常に希少なもずくです。

恩納もずくの栽培プロセス

①種培養(8月)

②網セット(9月)

③種付け(10月)

④中間育成(11月、12月)

⑤本張り(1月)

⑥収穫(海中)(海上)(2~3月) 

⑦種確保(2~3月) 

⑧種保存(4~7月)



栽培について恩納村漁協の方に聞いてみました

品種的には糸もずくの亜種ですかね。糸もずくと太もずくのいいとこどりで、とにかく美味しいですよ。歯ごたえが良くて、天ぷらにもできるしね。もちろん酢でも美味しいし。とにかく歯ごたえが良いです、美味しいです。

それだけだったらいいことばかりですけど、つくるのが難しい。ちなみに僕は収穫したことないです。今年はつくりましたけど。もう7年ぐらい挑戦しましたが収穫はゼロです。

芽はきちんと生えるんです。ちゃんと本張りもするのですが、ある日ガサッとなくなるのです。魚が食べるのもあるし、海が時化て、どうしてかわかりませんが網から落ちる。恐ろしいくらいなくなるのです。まあ魚の食害が特に多いです。魚にとってものすごい美味いみたいですよ、ものすごく。同じように他の品種のもずくがあっても恩納もずくが先になくなる。それから糸もずく、そのあとに太もずく。魚にももずくの好き嫌いがあるんですよ。

だんだん時期が遅くなっていくと魚もいなくなります。産卵ですかね?その後に天然のもずくも生えてくるので、それもあると思います。

まあ恩納もずくは食害が酷い。生き物は美味しいものを知っているのですかね(笑)



もずくの栽培プロセス


恩納村のもずくの漁場






もずくの栽培プロセス

①種培養



②網セット




③種付け




‐1苗床の網張





‐2中間育成




⑤本張り




⑥収穫(海中)(海上)



早採れ太もずく

  • 収穫時期は3月上旬頃です。

  • 太もずくを特別に寒い時期に生育したものです。

  • 通常の太もずくよりもぬめりが強く、繊維がなめらかなので、口当たりがなめらかです。

  • もずくの繊維に弾力があります。